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なぜな~ぜ?

なぜ信号は赤・黄・青の3色なの?

理由の確実性:不明 起源を断定できません 複数要因 / 最終確認
日本の横型信号機。右端の灯火が赤く点灯している
日本でよく見る横型の信号機。赤はいちばん外側(右端)に置かれる。 Red Whale / CC BY-SA 4.0出所

まず答え

意外に思われますが、この3色が選ばれた理由は日本の公的資料では確定していません。 警察の解説でも「色の三原色と対比させたのでしょう」と推測の形で書かれています。 よく語られる「赤は波長が長いから」という説明も、たどると雑学書や百科事典に行き着き、 規格や法令に選定理由の記載は確認できませんでした。

くわしく知る
3色の意味は法令で決まっていますが、なぜこの3色なのかは日本の公的資料では 確定していません。警察の解説も推測の形で書かれています。
赤・黄・青の3つは、ふだん見ている色の「もと」になる色です。 だからだれにでもわかりやすい、と言われています。 ただし「なぜこの3色にしたのか」は、じつははっきり分かっていません。

理由を分解する

「原因」と「目的」、確認できたことと確認できていないことを分けて示します。

誰にでも分かりやすい色の組み合わせだから(推測として語られている)

最大の理由 起源 見分けやすさ

沖縄県警察の解説では、色の三原色と同じく赤・青・黄ということで誰にでも 理解されやすく、信号の色をこの三色に対比させたのでしょう、と説明されています。

注目したいのは語尾です。警察の公式ページ自身が推測の形で書いています。 本サイトはこれをそのまま推測として扱い、確定した理由には数えません。

遠くから見分けられる色だから(出所は二次資料)

確認できていない説 起源 安全のため

「赤は波長が長く、視神経を強く刺激するため『止まれ』に使われた」という説明は 広く流通しています。国立国会図書館のレファレンス協同データベースにも同趣旨の 回答があります。

ただしその回答が根拠として挙げているのは『雑学全書』(光文社)と 『世界大百科事典』(平凡社)であり、規格や法令に選定理由が書かれていることを 確認したものではありません。 本サイトでは未確認として扱います。

3色の「意味」は法令で決まっている

その他の理由 現在の理由 法律・制度

混同されやすいのですが、「なぜこの3色か」と「この3色が何を意味するか」は 別の問いです。

後者は道路交通法施行令で定められており、確定しています。赤は止まれ、 黄は注意、青は進める。日本で運転していて迷いようがないのは、この意味づけが 法令で固定されているからです。

本記事が「不明」としているのは、あくまで色の選定理由の方です。

よくある説は本当?

世間で言われている形のまま検証します。断定できないものは断定しません。

根拠不足

「赤は波長が長く遠くまで届くから「止まれ」に使われている」

この説明は非常に広く流通しており、国立国会図書館のレファレンス協同データベースにも 同趣旨の回答が収録されています。

ただしその回答が挙げている典拠は『雑学全書』と『世界大百科事典』で、 信号の色を定めた規格や法令に選定理由として書かれているわけではありません。 物理としての「赤の波長が長い」ことと、「だから信号に採用された」ことは 別の主張です。後者を裏づける一次資料は、今回の調査では確認できませんでした。

否定しているのではありません。根拠が確認できていないという判定です。

誤りの可能性が高い

「赤・黄・青は「光の三原色」だから選ばれた」

光の三原色は赤・緑・青(RGB)で、黄は含まれません。色料の三原色は シアン・マゼンタ・イエローです。赤・黄・青は、どちらの三原色とも一致しません。

沖縄県警察の解説も「色の三原色と同じく赤・青・黄ということで」という 分かりやすさの比喩として書いており、厳密な三原色の話ではありません。

日本だけ?

国や地域による違いと、その違いが生まれた理由。

地域 状況
日本

道路交通法施行令第二条の表は、進める合図を「青色の灯火」と書いています。実際の灯火は緑に近い色ですが、法令上の名前は青です。

イギリス

政府が定める The Highway Code は「GREEN means you may go on if the way is clear」としています。色の名前は緑で、青は出てきません。

ドイツ

道路交通規則(StVO)第37条は灯火の順序を「Grün – Gelb – Rot – Rot und Gelb」と定めています。赤と黄が同時に点く段階があるのが日本と違う点です。

アメリカ(カリフォルニア州)

州の車両法21451条が「circular green signal」と規定しています。であること、そして国ではなく州の法律が定めていることが特徴です。

もし信号が別の3色だったら?

意味さえ法令で固定されていれば、運用そのものは成り立ちます。実際、色の意味は 国ごとの法令で定められています。

ただし色の組み合わせを変えると、色覚特性によって見分けにくい人が出ます。 現在の信号機で「位置」も手がかりになっている(横型なら右が赤)のは、 色だけに頼らない設計が求められているからです。

3つの問いを分けて考える

信号の色については、もっともらしい説明がいくらでも見つかります。 しかし「何が確かめられていて、何が確かめられていないか」を分けると、景色が変わります。

法令で確定

3色はそれぞれ何を意味する?

赤は止まれ、黄は注意、青は進める。道路交通法施行令で定められています。

確認できず

なぜこの3色が選ばれた?

警察の解説も「〜対比させたのでしょう」と推測の形。断定できる資料は見つかりませんでした。

事実だが別の話

赤の波長が長いのは本当?

物理として正しい事実です。ただし「だから採用された」ことの裏づけにはなりません。

3つ目が厄介です。正しい事実正しい因果は違います。 理由を調べるときに最も起きやすい取り違えです。

この記事は「分からない」と書いています

一次資料にあたると、なぜこの3色なのかを断定できる資料は見つかりませんでした。

警察の公式ページですら「〜対比させたのでしょう」と推測の形で書いています。 本サイトは、この語尾を無視して断定に書き換えることをしません。

「分からない」と「間違っている」は違います

この記事は「赤は波長が長いから」という説明を否定していません。 その説明を裏づける一次資料が確認できていない、と言っています。 新しい資料が見つかれば、確実性を上げて訂正履歴を残します。

「赤の波長が長い」は本当。でも、それは別の話

可視光を波長の順に並べると、確かに赤はいちばん端にあります。信号に使われる3色は おおむね次の位置にあります。

可視光の波長と、信号に使われる赤・黄・緑の位置 波長およそ380ナノメートルの紫から780ナノメートルの赤までを帯で示し、緑・黄・赤の位置に印を付けた図 380nm 780nm 波長が長い → 約505nm 約592nm 約630nm 波長の値は代表的な例です。灯火の実際の色度は機種や規格によって異なります
赤の波長が3色のなかで最も長いのは事実です。ただしそれが採用理由だったかは別の話です。

ここで立ち止まりたいのは、「赤の波長が長い」という事実と、 「だから赤が止まれに選ばれた」という因果が、まったく別の主張だという点です。

前者は物理として正しい。後者は、それを裏づける一次資料が見つかっていない。 正しい事実をいくつ積んでも、因果の証明にはなりません。

色だけに頼っていない設計

「なぜこの3色か」は分からなくても、観察できることはあります。

信号は色だけで情報を伝えているわけではありません。位置も手がかりになっています。

横型 — 赤はいちばん外側(右)

  • 横型の信号機。右端の灯火が赤く点灯している 右端
  • 横型の信号機。中央の灯火が黄色く点灯している 中央
  • 横型の信号機。左端の灯火が青(緑)に点灯している 青(緑) 左端

日本でよく見る形です。

縦型 — 赤はいちばん

  • 縦型の信号機。上の灯火が赤く点灯している
  • 縦型の信号機。中央の灯火が黄色く点灯している 中央
  • 縦型の信号機。下の灯火が青(緑)に点灯している 青(緑)

積雪の多い地域などで見られる形です。

どちらの型でも、赤はいちばん端に置かれています。色が見分けにくい人でも 位置で判断できるようになっている、ということです。 「なぜこの3色か」が分からなくても、この設計は観察できます。

信号機の図: Momiji-Penguin / CC0出所

理由が分からないことと、設計を読み取れないことは別です。 このサイトでは、分かることと分からないことを並べて置きます。

「青」と呼んでいるのは日本の法令だけ

3色そのものは世界共通に近いのですが、色の呼び名は共通ではありません。

各国の規定を原文で並べると、日本だけが浮きます。日本の法令は進行の合図を 「青色の灯火」と書き、英・独・米はいずれも「緑」に当たる語を使っています (条文は「日本だけ?」の節にあります)。

日本語の「青」が緑を含む語だったことは、別の記事で 扱っています。ここで確認できるのは、呼び名の違いは法令の文言まで 届いているという事実です。

もうひとつ、ドイツの条文には日本にない段階があります。灯火の順序が 「Grün – Gelb – Rot – Rot und Gelb」と定められており、赤に黄が加わってから 青(緑)に戻ります。 3色という点は同じでも、使い方は同じではありません。

何が確認できて、何ができていないか

主張 状態
赤・黄・青がそれぞれ何を意味するか 道路交通法施行令で確定
日本の法令が進行の合図を「青色の灯火」と書いていること 道路交通法施行令 第二条
英・独・米が同じ合図を「緑」と呼んでいること 各国・各州の規定
なぜこの3色が選ばれたのか 確認できず
赤の波長が3色のなかで最も長いこと 物理として正しい
波長の長さが採用理由だったこと 確認できず
位置でも判別できる配置になっていること 観察できる

「調べたが分からなかった」を書けることが、この種のテーマでは価値になります。

根拠・出典

URLの実在と、引用が本文に実在するかを機械的に検証しています。

Tier 1 法令・政府・自治体 検証済み

信号機なんでもQ&A

沖縄県警察 / 確認日 2026年8月8日

色の三原色と同じく赤・青・黄ということで誰にでも理解されやすく
Tier 6 信頼性の高い二次資料 検証済み

信号機はなぜ、「赤・黄・青」の3色なのか。

レファレンス協同データベース(国立国会図書館) / 確認日 2026年8月8日

色の波長が長く、また、視神経を強く刺激する色である
Tier 1 法令・政府・自治体 検証済み

道路交通法施行令 第二条(信号の意味等)

e-Gov 法令検索(デジタル庁) / 確認日 2026年8月8日

信号の種類 信号の意味 青色の灯火
Tier 1 法令・政府・自治体 検証済み

The Highway Code, Light signals controlling traffic(英国政府)

GOV.UK / Department for Transport / 確認日 2026年8月8日

GREEN means you may go on if the way is clear
Tier 1 法令・政府・自治体 検証済み

Straßenverkehrs-Ordnung (StVO) § 37(ドイツ道路交通規則)

Bundesministerium der Justiz / 確認日 2026年8月8日

Wechsellichtzeichen haben die Farbfolge Grün – Gelb – Rot – Rot und Gelb
Tier 1 法令・政府・自治体 検証済み

California Vehicle Code § 21451(米国カリフォルニア州車両法)

California Legislative Information / 確認日 2026年8月8日

A driver facing a circular green signal shall proceed straight through or turn right or left

さらに、なぜ?

理由を一段で終わらせません。

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